学会発表

Basic information

Name Uno Tadashi

発表題目

発育発達を考慮した体格指標の検討

代表発表者名

石原 勇次郎

共同発表者名

宇野 直士、新美 尚行、松田 晃二郎

学会・会議名

日本体育・スポーツ・健康学会第75回大会

発表形態

ENG

発表開始年月

2025-08

 

 

発表終了年月

 

概要

本研究は、発育発達研究(石原・村木、2022)で提案された身体組成カテゴリーモデル(以下、カテゴリーモデル)と体力・運動能力に関する調査を行った。カテゴリーモデルは、身体組成指数である除脂肪量指数(FFMI)と脂肪量指数(FMI)の組み合わせに基づき、体格を6つのカテゴリーに分類したものである。各カテゴリーは次のように定義されている:カテゴリー1(低FFMI・低FMI)、カテゴリー2(低FFMI・普通FMI)、カテゴリー3(高FFMI・低FMI)、カテゴリー4(高FFMI・普通FMI)、カテゴリー5(高FFMI・高FMI)、カテゴリー6(高FFMI・超高FMI)。これらのカテゴリーにおいて、FMIとFFMIの組み合わせは異なる。カテゴリーモデルと体力・運動能力との関連性については、新体力テスト8項目の合計点(以下、総合点)および体力要素との関連が確認されている(石原・村木、2022)。しかし、本モデルの作成および体力との関連は、大規模(全校生徒約1,500名)の1つの高校のみで検討されている。そこで本研究では、特性の異なる対象を基に、カテゴリーモデルの外的妥当性を検討することを目的とした。対象は、福岡県、島根県、岡山県内の男子高校生とした。測定項目は、形態(身長、体重)および身体組成、体力・運動能力とした。体力・運動能力の評価には文部科学省の新体力テストを用い、得られた総合点をカテゴリー1から6まで並べると、カテゴリー3と4が高い値を示し、逆U字のような放物線を描いた。この結果は、モデルを作成した高校および異なる高校の両方で同様に得られた。これらのことから、カテゴリーモデルと体力・運動能力との関係は強固であると考えられる。今後は、カテゴリーモデルの普遍性を検証し、体力・運動能力評価方法の改善点を洗い出し、より実用的な評価基準を確立することが必要である。