創立150周年を迎えた厚狭高等学校の始まりは、明治6年(1873)に誕生した船木女児小学である。その創立者となったのが、徳山毛利家に生まれ、厚狭毛利家当主夫人となった毛利勅子であった。彼女は校長兼訓導として学校運営・教育に携わり、さらに徳基学舎の設立(明治12年)に従事した。いまだ封建制の強かった時代、女子教育の推進者となった勅子について、当時の社会背景と関連づけて分析・考察する。