最近では画像認識にディープラーニングの技術を応用したAI自動検査と称するシステムが多くの製造ラインの中に実装され始めている．製造現場ではCNN(畳み込みニューラルネットワーク), SVM(サポートベクタマシン), CAE(畳み込みオートエンコーダ), FCDD(Fully Convolutional Data Description), U-Net, YOLOなど様々なモデルが話題となっているが，十分な性能を持った欠陥検出モデルを構築するためには，より正確にターゲットの欠陥の特徴を抽出するためのネットワークの設計と，損失関数を含む学習法の検討，さらには多くの訓練データを用いた学習プロセスが必要となっている．本発表では，このような煩わしい学習作業を行うことなく構築でき，不良品判定や欠陥領域の可視化に加えて，過去に蓄積された膨大な欠陥情報の中から類似した特徴を持つサンプルを探索できる機能を併せ持つ「学習レス型データセットモデルを使った欠陥と類似特徴の検出法」を提案し，MATLABアプリケーション内に実装したので紹介する。
[1] Zhelin Zheng，永田寅臣，渡辺桂吾，学習レス型データセットモデルによる欠陥検出と類似画像の探索，ビジョン技術の実利用ワークショップViEW2024講演論文集, IS1-6, pp. 214-217, パシフィコ横浜 アネックスホール, 12/5-6, 2024.
[2] Zhelin Zheng, 永田寅臣, 中村　仁，玉野壽美，渡辺桂吾，学習レス型データセットモデルによる欠陥検出と類似画像の探索，－類似性の評価にKLD, L2ノルム, コサイン距離を適用した場合の性能評価－，日本非破壊検査協会2024年度製造工程検査部門ミニシンポジウム講演会論文集，6ページ，徳島大学，3月27日(木), 2025.