大麻は日本で覚せい剤に次いで乱用されている違法薬物であり、ゲートウェイドラッグとして広まっている。大麻の主な活性成分であるΔ9-tetrahydrocannabinol(THC)は、全身に存在する大麻受容体(カンナビノイド受容体、CB受容体)を介して不安、驚愕、うつ様行動などの精神作用に加えて、体温降下、カタレプシー様不動状態、活動低下など様々な薬理作用を示す。マウスにTHCを毎日投与することで、THCが示す薬理作用に耐性が形成されることが知られているが詳細は明らかとなっていない。本研究はマウスを用いて、THCの体温降下とカタレプシー様不動状態について、THCを毎日投与したマウスを用いて解析した。