大麻の主成分の一つであるΔ9-tetrahydrocannabinol(THC)は、脳内のカンナビノイド(CB1)受容体を刺激することによって摂食亢進作用を示す。また、生体内物質である内因性カンナビノイドは、CB1受容体を刺激することによって摂食量を増大させる。そのため、内因性カンナビノイドは空腹、満腹時などに摂食行動を調節していることが推測される。よって、本研究ではマウスを用いて、空腹時または満腹時のTHCの摂食亢進作用を観察した。また、CB1受容体アンタゴニストO-2050を用いて、THCの摂食亢進作用に与える影響を検討した。