学会発表

基本情報

氏名 宇野 直士
氏名(カナ) ウノ タダシ
氏名(英語) Uno Tadashi
所属 山陽小野田市立山口東京理科大学共通教育センター
職名 講師
researchmap研究者コード
researchmap機関

発表題目

凹凸地形における時間的圧迫がロービジョン者の下肢運動および心理反応に与える影響

代表発表者名

宇野 直士

共同発表者名

Ping Yeap Loh

学会・会議名

第33回視覚障害リハビリテーション研究発表大会

発表形態

ポスター発表

発表開始年月

2025/08

発表終了年月

概要

【目的】  ロービジョン者の転倒や定位喪失の一因として、行動遂行時に生じる時間的圧迫が挙げら れる。本研究では、凹凸地形を想定した空隙回避動作において、時間的圧迫が加わった状況 下での下肢動作および心理的反応の特徴を明らかにすることを目的とした。  【方法】  視覚障害を有する14名(43.2±9.1歳)を対象とした。被験者は、高さ30cmの土台か ら、空隙10cmを隔てて設置された3種類の高さ(15cm、30cm、45cm)の土台へ移動す る動作を、各条件3回ずつ実施した。時間的圧迫条件では、シグナル音提示後3秒以内に動 作を開始することを求めた。実験前には特性不安(STAIS-5:例「本当はそうたいしたこ とでもないのに心配しすぎる」等)を、各試技終了後には状態不安(STAIT-5:例「気が 動転している」等)を4件法で評価した。さらに、下肢動作の定量的評価のため、モーショ ンキャプチャシステムを用いた三次元動作解析を実施した。  【結果】  実験開始前の特性不安値は 13.9±1.8 であった。空隙回避後の状態不安値は、時間的圧 迫条件下において全体的に高値を示した。特に、15cm の土台へ降段する試技において、時 間的圧迫の影響が顕著であった。また下肢運動の分析では、時間的圧迫条件下において動作 遂行時間および踏み込み足挙上時の変動係数が上昇する傾向が認められた。  【考察】  本研究により、時間的圧迫がロービジョン者における心理的不安の増大および下肢動作の 不安定化に影響を及ぼすことが示された。特に、降段動作時には心理的負荷が高まり、動作 時間や下肢動作のばらつきが顕著となった。これらの結果は、視覚制限に加え時間的制約が 加わることで、ロービジョン者の転倒リスクが一層高まる可能性を示唆している。今後は、 こうした圧迫感を軽減する支援技術や動作訓練のあり方について検討を深める必要がある。