本発表では、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)とサポートベクタマシン(SVM)のための設計&訓練ツールをMatlabの開発環境を使って開発したので紹介します。このツールは、メイン(M)ダイアログ、パラメータ(P)ダイアログ、オプション(O)ダイアログから構成されています。Mダイアログでは分類するカテゴリ数、訓練用及びテスト用画像のあるフォルダ、学習率、ミニバッチサイズ、マックスエポック、認識率の設定や、初期化された重みで学習を始める事前学習、既に訓練されている重みを使って学習を始める追加学習を選択できるなどの機能があります。また、特徴抽出器として用いるCNNと分類を行うSVMとの組み合わせを設定できます。Pダイアログでは畳み込み層を含む層数、各畳み込み層のフィルタ数とサイズ、パディング、ストライド、Pooling層のパラメータ設定に加えて、特徴マップの活性化状況を確認できる機能を持たせました。Oダイアログでは、異なる種類のCNN、SVM及び欠陥ごとに指定できるテンプレートマッチング用の画像(JPG)をグループとして複数設定でき、複数のSVMにそれぞれ分類させて、多数決で最終的な決定を行うことを可能にしました。評価用の樹脂成型品の画像のデータセットで有用性を確認することができました。