学会発表

基本情報

氏名 吉村 敏彦
氏名(カナ) ヨシムラ トシヒコ
氏名(英語) YOSHIMURA Toshihiko

発表題目

溶融亜鉛めっき鋼板の疲労特性に及ぼす機能性キャビテーション処理の影響

代表発表者名

井上寛都

共同発表者名

盛田元彰、長谷川嘉代、井尻政孝、吉村敏彦

学会・会議名

日本鉄鋼協会第188回秋季講演大会

発表形態

口頭発表(一般)

発表開始年月

2024/09/18

 

 

発表終了年月

2024/09/18

概要

溶融亜鉛めっき鋼板(GI)の疲労強度が低下する因子の一つとして、めっき層最表面の純亜鉛層η 相)が非常に軟質であり、変形が容易であることが挙げられる。特に、高サイクル域の疲労においてはη層で生じた微小き裂が進展することにより破壊に至ると考えられている。したがって、表面層を改善することで疲労強度の向上を図ることができる。一般に、疲労強度を向上させる表面処理技術としてショットピーニングや高周波焼入れなどがあるが、いずれもめっき膜を破壊してしまうため溶融亜鉛めっき鋼板への適用は難しい。そこで、表面への損傷が小さい機能性キャビテーション技術(MFC)に注目した。MFC は超音波キャビテーションによる化学的作用と、ウォータージェットピーニングによる物理的作用を組み合わせたもので、ウォータージェットに超音波を照射することでキャビテーションバブルが等温膨張と断熱圧縮を繰り返す。これらのキャビテ ーションバブルの崩壊に伴って、固体表面を変形させることができる数千ケルビンの温度と数ギガパスカルの高圧を持つ衝撃波が生成されることにより材料表面にピーニング処理を施すことができ、疲労特性、硬度を向上させることができる。また、MFC 処理には水を使用することで廃棄物が発生しないため環境負荷が低いことも特徴である。本研究では、溶融亜鉛めっき鋼板に MFC処理を施し、疲労特性を調査した。また、 MFC 処理による亜鉛めっきの変形についても観察を行った。