【グリオブラストーマのフェロトーシス感受性に及ぼす3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素の影響】
グリオブラストーマは悪性脳腫瘍のなかでも頻度が高く、いまなお予後不良の疾患である。一方、最近の研究からは硫化水素ががん細胞の増殖を促進する作用が明らかにされつつある。そこで、硫化水素の産生酵素である3-メルカプトピルビン酸硫黄転移酵素に着目し、グリオブラストーマ由来の細胞株を用いて同酵素を欠損した場合の影響を解析している。硫化水素の産生制御の観点から、治療効果の向上につなげることのできる知見を見出したい。