幕末維新期、志士としてまた教育者として活躍したのが佐々木貞介である。しかし、彼について記した史料がほとんどないため、これまで彼の事蹟についてはほとんど明らかにされてこなかった。本稿では、『吉田松陰全集』などを手がかりに、貞介が須佐の育英館在学中に松下村塾を訪問し、育英館と松下村塾の相互交流に尽力したことを中心に考察を深めた。